H29年度入学、2019シーズン副主将・簑田 響

  2019シーズンに副主将を務めさせて頂きました簑田響です。現在は、福岡で働きながら社会人チームでサッカーを続けています。

 

 この度は、21年ぶり12回目の総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント出場及び、3年連続全国大会出場おめでとうございます。中国リーグも3年連続無敗で前期を終了しているということで、試合結果を見るたびにOBとして大変誇らしい気持ちになります。

これだけ素晴らしい結果を出し続けているのは、選手はもちろんのこと、上泉先生をはじめとするチームスタッフ、マネージャー、OBの皆様など広島大学体育会サッカー部に関わる全ての人の支えがあってこそだと思います。

 

 先日、IPUとの首位攻防戦をこっそり現地で観戦させていただきましたが、我々の時とは比にならない程の『上手さ』と『勝負強さ』があると感じました。特に後半ロスタイムの決勝弾は、今の広大の強さを象徴するゴールだったと思います。

今の広大であれば全国制覇も現実的な目標かと思いますので、全国の舞台でも自分たちのサッカーを信じて躍動してきてください。優勝してくれることを祈念しております。

 

 ここで少し28の代の話をさせてください。私たち28は、マネージャー含めて9人と少数でしたが非常に仲が良く、負けず嫌いが集まった学年でした。

いつもうるさくふざけていましたが、サッカーになるとお互いに削り合うほど本気でサッカーに取り組んでいたのを今でも覚えています。

最終的には私たちの代は4位でリーグ戦を終えることになりますが、スペイン遠征や夢グラ(人工芝グラウンド)完成に立ち会うことができた最後の1年間は本当に良い経験をさせていただきました。

上泉先生は、ピリオダイゼーションによるトレーニング効果の最大化やトラウムによるスキルアップなど、ご自身の経験から先進的なトレーニング手法を数多く導入してくださいました。

当時は上手くいかないこともあり、試行錯誤しながら練習メニューを一緒に考えていましたが、上泉先生は我々選手の意見を取り入れつつ、ともに向上していく関係性を築いてくださいました。

ピッチの外でも積極的にコミュニケーションを取ってくださり、合宿の際は率先してドッキリに参加してくれるような遊び心に溢れた素敵な監督です。ドッキリにあった竹中大芽は今でも会うたびにその話を嬉しそうにしてきます。本当に嬉しかったようです。

我々の代では、全国大会出場は叶いませんでしたが、試行錯誤した毎日が今の広大サッカー部の土台の一部になっていれば嬉しく思います。

 

 最後に、後輩の皆さんに伝えたいことを2点記載させていただきます。

1点目は、『サッカーができる環境にあることを当たり前と思わず全力で取り組んでほしい』ということです。

上記のことはよく耳にすることかと思いますが、私自身、社会人になって改めて広大サッカー部の環境の良さを感じております。

人生の夏休みと言われる楽しい大学生活を捨て、週6サッカーに注ぐことを選んだサッカー馬鹿達とともに、人工芝という最高な環境の中でボールを蹴れる機会は今しかありません。

自他ともにあれだけ仲が良いと言われていた28でも、社会人になるとみんな多忙になり、グループラインで返事をしてくれるのは竹中太我だけです。現実はそんなものです。

プロを目指す人も一定数いるかと思いますが、多くの人が本気でサッカーと向き合えるのは大学までかと思いますので、今の環境を当たり前と思わず、目の前の練習や試合に全力で臨んでください。

 

 2点目は、『くれぐれも怪我には気を付けてほしい』ということです。

私は、引退試合の1週間前の中国リーグで左腕を骨折し救急車で運ばれそのまま手術。結果、最終節には出られませんでした。

海外旅行の際はボルトが金属探知機に引っかかり、別室で腕を指さしながらカタコト英語で説明する始末です。サッカー人生の集大成をこのような形で終えてしまったことは今でも後悔しています。

いつ怪我するかは分かりませんので、食事に気を付け、毎日のケアを怠らないようにしてください。

 

 最後にはなりますが、改めて全国大会出場おめでとうございます。広大サッカー部の今大会での躍進と今後の活躍を祈念して、私からのメッセージとさせていただきます。