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「ゴールマウスが似合う男」(山崎健太郎)

 12月7日、インカレ一回戦の富士大学戦。

一年間の集大成とも呼べる試合。しかし、僕が思い描いていたものとは全く違っていた。

香取は相変わらずの活躍、入江も堂々たるプレイ、片上も献身的にチームを支え、江内谷は怪我が無ければあのピッチにいたと思う。そして後半終了間際、福原と冨山の途中出場。正直、驚いた。それと同時に、悔しさがこみあげてきた。関東遠征メンバーの同期が、僕以外全員試合に出たのだ。試合に勝った嬉しさはもちろんあったものの、悔しさや焦りなど、何とも言えない感情になったことを覚えている。

 

 12月10日、インカレ二回戦の仙台大学戦。

前日のTMの甲斐あって、なんとかベンチ入りすることができた。全国常連大学を肌で感じることができた。万全の準備はしたものの、出番はなかった。しかし、一回戦とは異なる感情だった。先輩との別れは悲しかったものの、「来年このピッチに僕が立つんだ」という高揚感に駆られた。

 

 今回の関東遠征は、個人的に波乱万丈の期間だった。しかしその中で、自分が通用する部分や、まだまだ練習すべき部分などが、明確に再認識できた。非常に有意義な時間だったと思う。まだ僕は、全国のピッチに立っていない。来シーズンこそは必ず正ゴールキーパーとして戻ってくる。

 

 最後に、僕にとっての大也さんは「広大のゴールマウスが似合う男」でした。しかし入学時に憧れでしかなかった存在は、二年間で競争相手という認識に変化しました。これからは、僕にしか出来ないプレイで、広大のゴールマウスは僕が守ります。

 

 この関東遠征を行うにあたり、ご支援頂いた皆様に感謝を申し上げます。来シーズンの広島大学体育会サッカー部も、見守っていただければと思います。ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。