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「姿勢」(下地琉斗)

2023シーズン副キャプテンを務めさせていただいています下地琉斗と申します。

所属は理学部生物科学科で、現在は植物の光合成に関して研究しています。

来年からは一般企業に勤めることとなり、何の知見や経験もない領域ではありますが、自分の人生の新たな一歩を踏み出せることを非常に楽しみにしています。

 

 

ブログの最初に、日頃より広大サッカー部を様々な形で支えてくださっている皆様に感謝申し上げます。保護者の方々やOB、スタッフ、マネージャー、チームメイトはもちろんですが、自分自身、主務としての仕事や大学の職員の方々とのやり取り等を行う中で、直接お会いすることはなくとも、たくさんの方々に支えられているおかげでこのチームが活動できているのだと強く実感しております。

スタッフの皆様、研究等でお忙しい中、我々後輩のためとお時間を割いて指導してくださり本当にありがとうございます。

上泉監督、日頃よりサッカーの指導だけでなく、チームとしての運営、環境の整備など我々学生だけでは目の行き届かない部分までご配慮いただき、ありがとうございます。今年度のチームスローガンである「加速~未来より先に動け~」を誰よりも体現しておられるお姿は、チームをマネジメントする役職の人間としては学ぶべき部分が多くあったと感じております。また、大学教授としてご多忙を極める中、サッカー部のために時間を割いて頂いたり、TMの調整やサッカー協会での活動などチームのためにご助力頂けていることについても重ねて感謝申し上げます。

 

 

本題の僕のブログですが、文章を書くのが苦手なので、非常に長く、拙い文章となってしまうと思いますが、最後まで読んでいただければ幸いです。

内容については、特に打ち合わせをしているわけではありませんが、キャプテンの心平が「チームのため」に近いテーマでブログを書くと勝手に予想しているのと、「“誰”が何を言うか」を個人的には大事にしているので、「チームのため」のことは誰よりも心平に書いて欲しいと思っています。

なので、僕はこのブログを通して、サッカーへの向き合い方など、個人的に感じたり、考えていたことを中心に書いていこうと思います。

 

さて、4年間を振り返って、まず最初に思い浮かぶことは「しんどかった」です。最初にネガティブなことからブログを書き始めるのは我ながらいかがなものかと思いますが、心からそう思っています。

不穏な前置きとなってしまいましたが、色々と思うことを書いていこうと思います。

 

しんどかった理由は、自分自身のプレーのことで悩んだりなど色々とありますが、その一番の原因は間違いなく同期の02でしょう(笑)。

我々02が入学した年はコロナウイルスの流行によって入学前に思い描いていたような大学生活を送ることはできませんでした。授業や顔合わせはすべてオンライン、部活についても試合はおろか、練習すら夏になるまではほとんど出来ませんでした。

そんな状況も影響してか、我々02という学年は本当にバラバラで、怒られてばかり。決して褒められるような学年とは言えなかったでしょう。02という1つのチームとしての一体感が出るまでには非常に時間がかかりましたが、時間がかかった分、その一体感を感じられるようになってからの時間はとても楽しく、貴重な時間だと感じています。ネガティブなことばかり書いてしまいましたが、02は一人一人が非常に個性や強く負けん気の強い学年でもあったため、何かのきっかけで全員の力が交わったときには、すごく大きなことを成し遂げられる学年でもあると思っています。

 

02が最高学年となる最初の日のミーティングでは「とにかく結果を出して周りを見返そう」と02全体で方向性を決めました。最高学年が掲げる目標としては少し幼稚な気もしますが、他の学年に比べて器用なことができない02にとってはそれが逆に良かったのかもしれません。また、バラバラだった02がこのような目標を立てられたのは、1学年先輩の01さんが築いた「チームのために」という文化が02含めチーム全体に浸透していたからだと思っています。学年として、本当に先輩の偉大さを実感しながら活動した1年間でした。

そんなこんなで今シーズンが始まったわけですが、結果としては中国リーグ優勝、Iリーグもそれぞれのカテゴリーが過去最高の結果で終えることができました。断じて02だけの力で成し遂げられたものではありませんが、各カテゴリーで02がチームを引っ張っている姿や後輩がそれについていく姿を見て、不器用なりにできることはやり切れたのではないかと感じています。

 

 

僕自信は今シーズン副キャプテンを任されることになりましたが、小・中・高とキャプテン・副キャプテンとは縁なくサッカーを続けてきた自分にとっては、自分が何をすべきなのか悩みながら過ごしてきました。もちろん02やチームのためにできることは役職に関係なくすべてやるつもりではいましたが、いざ副キャプテンとなってみると迷ってばかりで動けない状況が続きました。

そんな中で自分がチームのために一番やるべきこととして出した答えは「基準を上げること」。特に、トップとそれ以外の差をなくしていくことです。

僕自身トップチームのサブ、I1のキャプテンを務めている今シーズンですが、トップとそれ以外のチームではまだまだ「基準」の差が大きいと感じています。トップの選手は技術やアイデア、身体能力などそれぞれのアイデンティティーを持っていますが、それ以上に、誰でもできる部分に対する基準が高い選手が多いと感じています。

トップとそれ以外のところの両方に身を置く自分としては、この差をなくすことがチームの底上げをするうえで最も重要だと思って取り組んでいました。具体的には次のようなことをしていました。

・トップの人との差は何なのかを見て、肌で感じて考えること。

・誰に何が必要で、何に躓いているのか観察すること

・課題を伝えたり、短所・長所ともにその人に伸びしろがあると感じたことには高い要求をすること

・誰よりも、誰でもできるところをおろそかにしないこと

 

これらに取り組むにあたって人に対して指摘することが主な仕事になるわけですが、指摘する側の人間である以上、自分も提示しているレベルと同等かそれ以上のものを見せ続けなければいけないです。だからこそ4つ目については誰よりも特に力を入れて取り組んだし、これをやってきたからこそ適度な緊張感をもって練習に臨み、自分自身の成長にもつなげることができていたのだと思っています。

また、僕は正直、言語化が苦手なので1つ目から3つ目については正直うまくできていた自信はないし、無理難題を押しつけてしまっていたことも多々あったのではないかと思っています。もしそうだったらごめんなさい。個人的には先日投稿された02の松山のブログを読んで少し救われています(笑)。

 

自分が多くの時間を過ごし、思い入れのあるI1について少し書かせてもらうと、I1が上位プレーオフに進出決定したとき、チーム全体として非常に喜ばしく、嬉しいことだったのを覚えています。しかし、自分の中では達成感以上にやっとI1というチームがスタートラインに立てたと感じていました。

個人的には、なぜこのチームがこんなレベルで止まってしまっているのだろうとか、トップチームにからめる選手はもっと多くいるし、もっと上の結果を目指せるチームだと思ってきました。

このチームをもっと力のあるチームにできていない自分に苛立ちを感じつつも、それを実現できるだけのポテンシャルがこのチームにはあると信じて続けてきました。西地区8チーム中4位でプレーオフに進出し、プレーオフでも1回戦負けのチームのキャプテンが何を言っているんだと思われるかもしれないですが、これはシーズンが始まったときからずっと思ってきたことなので書かせてもらいました。無責任な言い方になってしまうかもしれませんが、来年こそは全国を争えるようなチームになってほしいです。

 

僕は、副キャプテンとしてはわからない部分ばかりで、実際に自分にできたことがあったのかどうかはわかりません。普段Bチームで活動している選手にも、自分がみている範囲の中で伝えたいことや高い要求をしたことも何度かあったと思いますが、チームに関係なく自分の話した内容が少しでも成長の材料になっていれば嬉しいです。そうでなくとも反骨心の材料にしたりしてくれていれば十分です。

 

 

副キャプテンとしての自分について書いたところで、僕のサッカーへの向き合い方について、書いていきたいと思います。

先ほども書きましたが、僕は言語化が苦手です。なので、広大サッカー部に入部した当初は様々なことについて細かく言語化された練習メニュー、練習中の会話などを理解し、実行したり、自分がしたプレーを選んだ経緯を説明することができませんでした。

ですが、今では監督から気を遣っていると言って頂けるぐらいには、それなりに正しいとされるプレーをできるようになっています(まだまだ足りない部分ばかりですが)。

自分がこのような状況になれるまでに意識したことは「感覚→回数→評価」です。とにかく自分の中で感覚的に良いと思ったプレーを繰り返しました。その中で、チームのボールの動き、味方の選手がどう思っているのかなどから自分のプレーを評価し、ある程度正解とされるものを集め、それを実行しています。感覚をもとに始めたプレーでも、繰り返しているうちに自分なりに解釈して説明できるようになってくると思います。

昨今のサッカーでは言語化されたものを実行して感覚に落とし込むというのが王道だと思いますが、入り口と出口が逆なだけで自分のやり方もそれほど間違ってはないのではないかと思っています。何より、自分の感覚から構築された理論が出来上がるので、自分なりの根拠を持って決断をできるようになると思います。

 

副キャプテンとして、AだけでなくBチームの練習や試合を見る機会が多くありましたが、特に1、2年生は「言語化」で頭でっかちになってしまって動けず、結果として何もしていないように見える状況に陥っている選手が多いように思います。

そんな選手は一度何も考えずに自分が良いと思ったプレーを選んでみてください。それが正しければ儲けものだし、たとえ間違っていたとしてもそれに対するフィードバックを与えてくれる環境が広大サッカー部にはあります。なので、止まって考えるのではなく、とにかく挑戦してみることを選んでみてください。

よく、量か質かという議論がありますが、個人的には量をやった後にしか質の追求は行えないと思っています。

挑戦してくださいと書いたのはとにかくまずはスタートラインに立ってみてほしいということです。止まって考えるのはそのあとで大丈夫です。

 

言語化の話題から入りましたが何が言いたいかというと、サッカーに限らず、何か困難があったとしても、とにかく何でもいいので数を打ってみてください。

最初は周りからも評価されないし、うまくいかないと思います。しんどい思いをすることもたくさんあると思いますが、形や大小は人によって違っても、必ず成長という結果がついてくると僕は信じているし、少なからず僕は成長を実感できています。

もしかすると、今まさにしんどい状況の人もいるかもしれません。時には部を離れたいと思うこともあると思います。

しかし、成長や変化には時間がかかるものなので、広大サッカー部らしく粘り強く、でも肩の力を少し抜いて続けてみてほしいです。

 続けていて良かったと心から言える日が必ず来ます。

 

 

ここまでとんでもなく長い寄り道をしてきましたが、冒頭でもふれたように僕自身この4年間は非常にしんどいものでした。ですが、自分のサッカー人生を振り返って楽しかったのはいつか、を考えた時に、真っ先に思い浮かぶのはしんどくてどうしようもない時やそれを乗り越える過程を経験した時でした。

大学に入ってからもそれは変わっていません。だからこそ、この4年間は本当に楽しかったです。最高のチームの一員となれたことを心から誇りに思っています。

残りの期間、最高の仲間と大学サッカー最後の時間を惜しむことなく楽しみたいと思います。

 

 

後輩たちへ

02についてきてくれて本当にありがとう。

みんなのおかげで今年の飛躍ができたと思っています。

ピッチに立つ人、応援をする人、運営をする人など形は違っても全員がチームのために出来ることを全力でし続けてほしいです。

そのうえで、関わるすべての人への感謝を忘れずに過ごしてほしいです。

広大サッカー部がさらに愛されるチームになることを祈っています。

 

02へ

特に書くことはありません(笑)。

とにかく、残りの期間そしてそのあとも楽しみましょう。

4年間ありがとう。

 

 

 

非常に長いブログとなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

僕含め02一同の考え方や思いが今回のブログや今シーズンの行いを通して少しでも伝わっていれば嬉しいです。

 

今後とも広島大学体育会サッカー部へのご声援をよろしくお願いいたします。

 

 

広島大学体育会サッカー部 2023年度副キャプテン 下地琉斗