· 

「Iリーグを戦って」(細川恭汰)

 

 今年はI2として闘った。結果としてはプレーオフ進出とはいかなかったが、収穫はあった。その一つが、気持ちの重要さだ。スポーツにおいてはメンタルが強いなどとも言われる。初戦の広大ダービーや逆転して勝利した広島経済戦は特に感じた。誰がどう見ても私の技術はI1の選手達より劣っていた。それでも勝てたのはチーム全体の食って掛かってやるという気持ちによる勢いから、流れを引き寄せたからだと考える。経済戦では後半終盤に2点という差をつけらた。それはあまりにも大きな差で、正直、自分はベンチで諦めていた。しかし、ピッチに立つ11人全員の本気で倒してやるという闘志が勝ちに導いてくれたと思う。今、思い返すと情けない。
 
 気持ちが不安定で、焦りや不満を抱えているチームはミスを頻発してしまう。逆に、調子の良い時は味方のミスも修正してしまうような勢いがある。野球漫画のメジャー(週刊少年サンデー、小学館)の主人公、茂野吾郎のプレーにチームメイトが感化されて好プレーを連発するシーンがある。アニメだからという意見もあると思うが、私はこの「伝染する闘志」を信じる。勝ってやるという闘志は、様々な局面で現れる。味方選手への声掛け、声量、スライディング、切り替え、応援、試合前の準備など、挙げればキリがない。
 
 年が明ければ02さんは引退し、私たち03が最高学年となり、チームを引っ張っていかなければならない。技術的には難しいが気持ちの面では闘える余地はあるはずだ。どんな時でも、強い闘志を持ち、周囲をポジティブにできる人物になりたいと思う。